デジタルマガジン

2013年06月30日 8:00

自炊代行に対する著作権者の権利者様っぷりに呆れる「本を溶かすメリットがあるから安い金額でも許諾してもいい」

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 『INTERNET Watch』にスキャン代行業者による電子化を許諾することを協議する、『Myブック変換協議会』の代表者らの座談会の記事が掲載されているのですが、権利者様っぷりがすごくて呆れます。

 記事そのものは登壇者たちのそれぞれの電子書籍への思いが読めて面白いのですが、Myブック変換協議会の代表である瀬尾太一氏の言葉の端々から出てくる“著作権者に逆らうな”臭が鼻についてしょうがない。

 先日、PFUが非破壊型スキャナー『ScanSnap SV600』を発表しましたが、「それでも本を溶かしたい」とか言ってまして、まあ“本棚の本を減らす”ことはこちらも目指すところなのでそれは良いんですが、次の言葉がすごいです。

 今回のスキームにおける最大のポイントは再資源化です。以前のインタビューでもお話しましたが、今の日本は、本が飽和しているために本が売れないという側面は否めない。つまり、デジタル化と同時に本棚を空けることで電子や紙を問わずに新刊の販売を刺激するという経済政策的な意味なんです。

 もともと所有権があるものを、媒体の変化をうたっているわけでもないのになぜ溶かさなければいけないかというと、これは契約でそうしていただいてるだけ。我々は本を溶かすことで間接的なメリットがあるから安い金額でも許諾してもいいと言っているわけで、本を溶かすのはマスト。非破壊であったとしてもこれは同じです。

非破壊型スキャナーで自炊代行に影響は? “蔵書電子化”関係者座談会(後編) -INTERNET Watch

 本の資源化が最大のポイントで、本を溶かして本棚を空けることで新刊の販売を刺激するという経済政策的な意味もあるのに、「安い金額でも許諾してもいい」?

 ええと、そこ普通「ご協力いただいているのでお金は取りません」とかそういう話じゃないんでしょうか。本を溶かさない、破壊しない人からは許諾料をガッツリ取りますなら分かりますが、最大のポイントに協力してくれるお客に対して「安い金額でも許諾してもいい」ってどんだけー。いやホントどんだけ。本だけに。

 著作権者の許諾が必要なのは分かりますが、それを絶対の存在にして消費者に不便を押しつけるようではそんなサービスはこけますよ。

 自炊代行というか、所有している本の電子化が普及せずに本棚が空かない状況が続いて困るのは出版社じゃないんですかね? 新しい本を買うペースが落ちても、こっちはそんなに困らないですし。

 スキャン後のファイルに所有者のメタデータ埋め込みとか、消費者が普通に使う分には問題のないレベルでならいくらでも対策をして貰って良いのですが、すでに本を買った人から許諾料としてさらにお金を巻き上げようとか、オンラインストレージは専用のものを用意して月額料払わせるとか、そんなに本を買って欲しくないのかなぁ。

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