デジタルマガジン

2013年05月12日 18:12

その『食べログ』の書き込み、営業妨害だよ。知らないのか?

このエントリーをはてなブックマークに追加

 カカクコムが運営する口コミグルメサイト『食べログ』が飲食店からまた訴えられたそうで。これで報道されたなかでは2度目ですね。

 飲食店の利用者が感想を投稿するサイト「食べログ」に事実と違う内容を投稿されたとして、札幌市の飲食店経営の男性が8日、運営会社のカカクコム(東京)に店舗情報の削除と220万円の損害賠償を求め、札幌地裁に提訴した。

 訴状によると、男性は北海道北広島市に店舗を持ち、取引業者の勧めで昨年2月ごろ、食べログに情報を掲載。昨年8月と今年3月に「料理が出てくるのが遅い」「おいしくない」などと投稿され、直後に客が激減したとしている。

 「食べログ削除して」と提訴 札幌の店経営者 – 47NEWS(よんななニュース)

 なんというか、どちらもご愁傷様です。

 世の中に“料理が美味しくないお店”ってのはけっこう多く存在していて、そんなハズレを引いてしまったときは「あの店超マズかった」と友達に愚痴るぐらいが相場だったんですが、最近は「食べログでチクってやる!」というメシマズの恨みはらさでおくべきか的な行為が自称美味しんぼたちのあいだで流行しているようです。

 まずい店の情報というのはそれはそれは有益なのですが、友達のあいだだけならいざ知らず、それが不特定多数のユーザー(見込み客)に広まってしまうほどの影響力を持つと、もう立派な営業妨害になってしまうわけです。

 “まずい”ことが真実にせよ嘘にせよ(そもそも主観ですし)、そういった書き込みが名誉毀損にあたることはブログブームが始まったときぐらいには言われていました。

 もちろんお店側も低評価な記事を見つけるたびに裁判なんてやってられませんから、そういった情報がネットに転がっていてもそれなりに黙認というか、そもそも認識すらされていなかったりしたわけですが、カカクコムはそこに食べログという“まずい店発表会場”を作りあげてしまいました。

 そりゃあ、集まりますよ。まずい店情報。あるときは純粋な気持ちから、またあるときは承認欲求欲しさから、そしてまたあるときはお店への恨みから。日本人が持つ唯一の怒り、食への恨みが次々と書き込まれるわけです。

 そうやって集めた情報をエサに、食べログは「利用者数No.1の人気グルメサイトであなたのお店をPRしませんか?」とか営業してくるわけです。

 もう戦争ですよ、「まずい」と書かれた店にとっては。そんな一方的な宣戦布告を受けたら、これはもう3つの選択肢のどれもが“法廷で戦う”以外ない。

情報を集めて公開するからには責任を持たなくてはいけない

 正直、この話は「まずい」と書いたヤツを訴えればすむ話です。でも、訴えたところで取れないんですよね。お金。

 食べログに情報開示を請求して、プロバイダを通じて警告して、示談金 or 裁判。しかも相手から取れるかどうかもフタを開けてみないと分かりません。なんせ食べログユーザーですからね。ミシュランユーザーならまだ懐もしっかりしてたでしょうに。

 だったら、その負の情報を集めて美味しい思いをしている企業、取りやすいところに責任を取ってもらうのは当たり前のことです。

 実際に、店が悪いのか、客が悪いのかは分かりません。けれど、そういった情報を集めてまわりに知らせる行為に責任がともなってくるのは、当然の流れと言えます。ダダ漏れは、正義じゃないんです。

 ユーザーの立場からしてみれば、まずいお店を避けられるのは助かります。しかし、お店からみたらそれはただの営業妨害です。「料理がまずいのが悪いんだろ」ってのは正論ですが、うまいまずいが主観でしかない以上、ネットに「あの店まずい」って書き込むのは何のトクにもならないのでやめておいた方が良いですよ。

 どうせ書くならうまい店を。その方が書く方も読む方も楽しいです。

このエントリーをはてなブックマークに追加