デジタルマガジン

2013年04月30日 13:40

映画『HK/変態仮面』がネットの写真を無断利用した件と日本人の著作権意識の低さ

このエントリーをはてなブックマークに追加

 映画『HK/変態仮面』が、オモコロライターのヨッピーさんの写真を本編で無断利用していたそうです。海賊版に悩まされているはずの制作側がこんなことするんだ、とちょっと驚きです。

 かんたんな流れとしては、2009年にヨッピーさんが書いた記事の“電車内でヨッピーさんがロープに縛れている画像”を、HK/変態仮面側が映画本編で“変態仮面が成敗した悪役”として無断利用。

 これを知ったヨッピーさんが配給会社にクレームを入れ、後日制作会社の人と会って画像の利用料&今回のことをネタにして記事を書くことの許可を得た、という感じです。詳しくはリンク先からどうぞ。

 まあ無断利用の経緯を記事のネタにしたためか、最初は読者に「ステマだプロレスだ」と騒がれていたみたいですが、「ガチだ」としてヨッピーさんは釈明会見まで行っています。

 ヨッピーの変態仮面ステマ疑惑 釈明会見 – 2013/04/26 20:30開始 – ニコニコ生放送

 ので、ガチだと信じて話を進めていきます。

 ちなみに動画を見れば分かりますが、画像利用料としてもらった金額は非公開だそうです。残念。そこが知りたかったのに。

日本人の著作権への意識は本当に低い?

 “日本人”と全体を指して書くと「一緒にするな」とキレる人もいるでしょうが、でも、こう書かずにはいられなかったんですよ。なぜなら、先日この記事を読んでひっかかっていたから。

 出版協会副理事長の金原さんは、出版社の立場から議論に参加。自炊代行業者が書籍を電子化し、元の書籍を裁断するのであれば「出版社には実害はない」と認めつつ、「電子データは複製時に劣化せず、瞬時に複製可能。複製がさらに複製を呼ぶ」ことを懸念。複製に許諾を求める仕組みを作ったとしても、「日本国民に著作権に関するコンプライアンスがあるだろうか、日本人のこういう問題に対する意識は非常に低いと思う」と心配する。

 「自炊代行業者も土俵に上がって」 蔵書電子化のルール作りは可能か、著者や出版社の代表が議論 (2/2) – ITmedia ニュース

 「日本国民に著作権に関するコンプライアンスがあるだろうか」って、「出版業界の副理事長としてその発言はどうなんだ?」と思ってたんですが、著作権侵害と戦っている制作側からこんな例が出ると、「実際低いのかも」と考えずにはいられませんでした。

 もちろんただの一例です。これまで何千、何万と出た映画作品のなかのたった一例。なかには「ネットの画像なんてタダ」といった姿勢のふざけた編集者もいますけど、“映画”という大作コンテンツではかなり珍しいのでは……と思ってググったら世界的にいっぱい出てきました。

 映画 無断利用 -ヨッピー – Google 検索

 こうなると日本人というより制作側というべきか。とは言え映画がユーザーたちによる海賊版に悩まされているのも事実。まとめるとどちらにも著作権意識の低い連中がいるということになるんですが、そうなると今回の件をふまえると日本も著作権意識の低い人があちこちにいる社会ということになってしまうんですね。

 ボクも昔に比べると著作権への意識は高まってきたと思いますが、かといって「今、聖人か?」と言われるとそうとも言い切れない。そもそも、全てをなかったことになんてできませんし。

 全体でみれば“聖人”は多くいて、下の方を覗いては「お前らみたいなクソ虫がいるから」と怒りの言葉を吐いてそれはそれは当然なんですが、じゃあそれら全体を引き上げるためにはどうしたら良いか。

 商業的な啓蒙じゃなくて公教育として行うべきときが来たんじゃないですかねぇ。

このエントリーをはてなブックマークに追加