デジタルマガジン

2012年10月03日 12:08

「いらっしゃいませ、犯罪者様」が最近のコンテンツ業界での流行らしい

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 10月1日より違法ダウンロードの刑罰化が始まったことでやれ著作権だのなんだのネットが騒がしくなっていますが、そんななかエイベックスが自社のウェブサイトで面白いことをやり始めています。

 それが、「いらっしゃいませ、犯罪者様」。

 「何のこっちゃ」って感じでしょうが、ウェブサイトに接続してみると分かります。

 avex network|エイベックス・グループのポータルサイト

 「ご注意下さい」というタイトルのあとに「違法にアップロードされたものをダウンロードすることは法律違反であり、2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金またはその両方が科せられます」とのポップアップが表示されるのです。

 いやあ、ビックリしますよね。商品に興味があって店に入ってきたお客さんを犯罪者、もしくはその予備軍のように扱うんですもの。さすがエイベックスです。

 これがページの一番下やコンテンツバナーなどに混ざって表示されているならまだ分かりますが、出会って第一声が「よう! 犯罪者!」はさすがに気分が悪い。エイベックスのポータルサイトを見る人はどんな気持ちなんでしょう。

ファーストコンタクトは映画泥棒

 と言ってもこの対応はデジャブ。この手の扱いを受けたことがある人は多いはずです。そう、映画館です。

 本編が始まる前に流れますね、有名な映画泥棒のCM(?)。こちらはエイベックスと違ってすでにお金を払っているはずなのに最初にこれを見せられますからね。すごいよなあ、コンテンツ業界って。まずお客が犯罪者じゃないかどうかの確認から始まるんだもの。

 このままの流れでいけば今回の改正著作権法ではスルーされてしまった漫画、小説、ゲーム、プログラムもそのうちこのビッグウェーブに乗ってくるはずです。

 そうなったら本を買って開いたら1ページ目に「ネットから落としたら逮捕」、ゲームを遊ぼうと電源入れたらメーカーロゴが出る前に「ネットから落としたら逮捕」、プログラムを起動したら起動画面に「ネットから落としたら逮捕」。嗚呼、素晴らしき1億総犯罪者の世界の幕開け。まさに世は大海賊時代。

メッセージを伝えたい相手は誰なのか?

 しかしこの変な流れ、業界のなかに止める人はいなかったんですかねぇ……。

 普通に考えて見るわけないじゃないですか、違法ダウンロードしてる人たちがそんな警告を。彼らはコンテンツの中身が欲しいのであって店の入り口には興味ありませんよ。

 ポータルサイトにやってきたファン、お金を払って見にきてくれた客、そんな人たちに伝える第一声がアレでいいんでしょうか。ブログで言えば記事の頭にいきなり「この文章を転載するのは犯罪です」とか書いてるようなもんですよ。ありえないじゃないですか。いきなりそんなこと言うブログなんてお断りですよ。

 ボク自身、最近はサービスにばかりお金を払ってコンテンツそのものを買う機会は減っていますが、たまに触れたときにこういう対応をされるとげんなりしてしまいます。これでいいのか、コンテンツ業界。

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