デジタルマガジン

2012年05月14日 18:35

実名で他人の評判を貶めるウソ記事を書く虚構新聞の危うさ

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 ウソの記事ばかり書いている『虚構新聞(きょこうしんぶん)』というニュースサイトがあるのですが、最近かなり危ういデマばかり飛ばしていて「リスク管理は大丈夫なのか」と心配になります。

 たとえば今日ネットで流れてきた記事がコレ。

 橋下市長、市内の小中学生にツイッターを義務化

 橋下市長が5月8日の囲み会見でMBSの記者と激しく口論したことが話題となり、そのニュース性を狙って書いたものだと思われますが実在する人物の名前を使ってそんなデマ飛ばして大丈夫なのか、と。

騙される人は一定の割合で存在する

 こういったウソ記事は騙される人が必ず出てきます。インターネット利用者が少なかった昔なら「嘘を嘘と見抜けないと(掲示板を使うのは)難しい」ですんだことですが、広く使われるようになったいま、実名でウソ記事を流すのはただの中傷です。

 実際、虚構新聞の記事に騙された(いわゆる釣られた)人たちが虚構新聞ではなく橋下市長に対して苦情を言っています。

 虚構新聞の偽記事「橋下市長、市内の小中学生にツイッターを義務化」にだまされて怒ってる人たち – NAVER まとめ

 せめてタイトルの頭に「ウソニュース」「虚構新聞」といった言葉を入れているならまだ分かりやすいのでしょうが、タイトルだけで話題が流れる今のインターネットで「ウソ」の文字を入れないのは“多くの人を騙そうとしている”と見られてもしかたがありません。

騙される人が多くなれば訴訟になる恐れも

 これまで虚構新聞は多くの人に愛され(またはキレられ)成長を続けてきましたが、成長し続けたことによって騙される人の数も増えてしまいました。騙される人の数が増えたということは、そのウソがそれなりの影響力を持っているということです。

 もちろん多少の影響力を持ったところで世間体を考えればウソを書かれた当事者が動くことはほぼありえませんが、それでも今回の橋下市長のウソ記事に騙された人が大阪市役所に抗議の電話をかけていたとしたら、どうでしょうか?

 そういった声が多くなれば橋下市長としても「なんとかしないといけない」と公式に動かざるをえなくなります。そうなったとき、虚構新聞はその罪を回避できるのか。

 本文を詳しく読まないとウソと分からない。デザインは新聞社のサイト風。登場する人物名、組織名、商品名などはすべて実在。写真は無断転載。そして一見するとありそうなことを書いている。

 虚構新聞側の言い分としてはロゴで「虚構」と主張している。タイトルをダブルクリックで反転させると「これは嘘ニュースです」という文字が表示される。といったところですが、それで対処できていないことは明白です。

 他人の評判を貶めるウソ記事でPVを集め、それで広告収入を得ていることの正当性をはたして虚構新聞の中の人はどう主張するのしょうか。面白いと思ったから、ただの趣味、収入は少ない、ぐらいじゃネタの被害者になった人は納得してくれないと思うんですよね。

 ここ数年、虚構新聞はだんだんとウソニュースが過激になってきている印象です。昔はこんなに人を傷つけない記事だったのに、どうしてこうなった。

 注目を集めることに流されすぎて手遅れになる前に昔の虚構新聞に戻って欲しい、そう願うばかりです。

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