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何がGIGAZINEをここまで突き動かすのか? 予想の斜め上を行くGIGAZINEの反論

 

記事公開日:2009/05/30 11:30 | 最終更新日:2009/06/05 21:51

何がGIGAZINEをここまで突き動かすのか? 予想の斜め上を行くGIGAZINEの反論

 GIGAZINEの飛ばし記事について楽天が「事実誤認である」と一刀両断したのですが、それについてGIGAZINEがさらにアクションを起こしています。が、その記事の内容は予想の斜め上を行くものでした。正直GIGAZINEが何をしたいのか分かりません。

よくわかる楽天 vs GIGAZINEの流れ

 イロイロな場所で今回のまとめが書かれていますが、簡単に書くとこの4点です。で、この4番目のアクションが斜め上だと僕は思っています。なぜか? それは会話のキャッチボールになってないから。

 GIGAZINEは、2つ目のアクションで「楽天が個人情報を1件10円で売っている」と公に発表しました。それに対して楽天側は「事実誤認」と反論しました。となると、次のGIGAZINEのアクションは「事実誤認」と指摘されたことへの見解・反論でなければ話としておかしくなります。ところが、GIGAZINEは楽天側の問題点を10個にまとめた記事を掲載しました。「楽天はAだ」「いや、Aは勘違いですよ」「BCDEFGHIJKがおかしい!」ではただの論点のすり替えです。

 ここで、GIGAZINEが掲げている『「楽天」が抱えている10個の問題点』を短くまとめてみましょう。

GIGAZINEが提唱する楽天が抱えている10個の問題点

  1. 楽天市場でしか使っていないメールアドレスに実名入りのスパムメールが届く
  2. メールアドレス・クレジットカード情報を見られなくすると名言していたのに抜け道が3つあった
  3. 注文確認メールがCCで店舗側にも届くため、顧客のメールアドレスが分かる
  4. 店舗側が管理画面にてお客様情報を検索するとメールアドレスが分かる
  5. 楽天の審査に合格すればCSVでメールアドレスをダウンロードできる
  6. CSVデータダウンロードサービスが有料であることを個人情報保護方針で顧客に説明していない
  7. 各店舗が個人情報保護法を守ることを楽天は保証していない
  8. 一部の店舗には例外的にクレジットカード情報が渡っている
  9. 楽天は表向きはメールアドレス・クレジットカード情報は見せないとしていたが、実際は見せている
  10. 楽天は「全くの事実誤認」としか書いておらず、事実誤認である理由を説明していない

 GIGAZINEの長文記事を頑張って短くしました。挙げられている問題はこれで合っていると思います。これらの問題点は、大きく4つに分けられます。

4つに分けられる問題点

  • A.楽天、または店舗側から個人情報が漏れている(1
  • B.公開しないと名言した個人情報を店舗側に渡している(2,3,4,5,8,9
  • C.個人情報保護法案に反しているのではないか(6,7
  • D.意味不明(10

A(実名入りスパムメール)の問題点

 おそらくここが一番の感心所ではないでしょうか。GIGAZINEの1つ目のアクション、楽天専用のメールアドレスに実名入りのスパムメールが届くというものです。

 この件については楽天、または店舗側から漏れている可能性が高いです。しかし絶対とは言い切れません。なぜ絶対ではないのか? その理由をいくつか挙げます。

  1. スパムメールを受信した人のパソコンがウイルス、トロイに感染している。いた。
  2. インターネットの通信経路から情報が抜かれた。
  3. 過去に野良無線LANにただ乗りした時に情報を抜かれた。
  4. 楽天専用のアドレスだが、気付かないところで使ったことがある。
  5. そもそもタレコミがウソ。

 こういった細かい可能性の問題がキリがないほど挙がります。パソコンやインターネットの世界とはそういうものです。見えていない部分が多すぎるんです。ですから、「楽天が漏らした!」「店舗が漏らした!」と声高に発言するのは控えた方が無難です。

 GIGAZINEの1つ目のアクションを読む限りでは、店舗側から漏れている可能性が極めて高いと言えますが、それでも断言はできません。なお、楽天から漏れていないとする理由は簡単です。仮に漏れていたら(規模が大きいため)大騒ぎになっていますし、僕の楽天専用メールアドレスにはスパムメールが届いていません。代わりに楽天のキャンペーンメールで溢れかえっています。

B(メアド、クレカ番号公開)の問題点

 嫌楽天側が執拗につついているのがこの点なのですが、これは言いがかりのレベルです。まずはこの発表(店舗側に公開しない)が行われた原因を見てみましょう。

 この発表は、株式会社センターロードが運営する『AMC』という店舗から、クレジットカード情報を含む個人情報が漏れたことに起因しています。流出経路ですが、元社員が自分のパソコン(おそらく自宅)からセンターロードに付与されたID、パスワードを使って楽天のサーバーに不正にログインし、そこからデータを盗んだとのことです。

 これを受け、楽天は店舗側システムからメールアドレス、クレジットカード情報が見えなくする対応を行いました。それが、「メールフォーワーディング機能」と「楽天市場カード決済代行あんしんサービス」です。

 「メールフォーワーディング機能」は、店舗側がPRのメールマガジンを顧客に送信する場合に、顧客のメールアドレスを見えなくするというもの。実際に非表示にされています。言葉尻だけを捉え、1件ごとの注文確認メールやお客様情報確認画面で「見せてる! 見せてるよ!」と主張するのは自由ですが、自分がちっとも調べていないことを自ら公言しているようなものです。

 「楽天市場カード決済代行あんしんサービス」は、店舗が取引中にクレジットカード情報に触れる必要がなくなる機能です。GIGAZINEは「(例外的なのに)渡してる店舗があるじゃないか! 問題だ!」と吹聴していますが、これについては楽天から追加措置が発表されています。

 追加措置の内容は、株式公開企業、またはそれに準じる会社(つまり信用のおける会社)にはクレジットカード情報を渡すというものです。この追加措置の停止は発表されていません。渡す理由は顧客の利便性向上のため。早い話が(顧客が楽天で)使えるカード会社が増えるということです。ここはGIGAZINEの調査不足でしょう。

 ちなみに問題点2で指摘されている内容が3,4,5,8であり、29は言ってることが同じです。この問題点の分割、増殖がGIGAZINEの記事を分かりにくくしています。

C(個人情報保護の観点)の問題点

 この個人情報保護についての問題(?)は、GIGAZINEの知識不足が露呈しています。まずCSVダウンロードサービスが顧客に利用目的として明示されていないという指摘ですが、CSVダウンロードサービスは店舗向けの管理システムです。システム内容を顧客に説明する理由はありません。そして、なぜかGIGAZINEは

 【個人情報であるメールアドレスを含む個人情報データのリストを提供するサービスを有料で行うという具体的事実が楽天の「個人情報保護方針」のページだけでわかるでしょうか?】

 と、さも顧客に教えなければいけないかのように読者に問いかけていますが、システム利用料と個人情報の利用目的は全く別問題です。ミスリードもいいところ。YahooやAmazonで「店舗側がこれこれこういうシステムを利用するのに○円かかります。 or 無料です」と明示されているなら話は変わりますが、そんなことはYahooもAmazonも書いてません。これを問題と呼ぶ理由が分かりません。

 また、“各店舗が個人情報を守ることを楽天は保証していない”ことを問題にしていますが、こちらも完全な言いがかりです。システムを貸しているだけの楽天が、なぜ他社の問題を肩代わりしなければいけないのでしょうか? 言うなれば、これは保証人になれよと言っているのです。Yahooオークションのように楽天市場利用料を顧客から徴収し、それをプールしておけば良いんでしょうか。GIGAZINEの言いたいことが分かりません。

 通常、個人情報保護法では協力会社に個人情報を渡す場合、その大元の会社(楽天)と協力会社(店舗側)で個人情報の秘匿契約を結びます。また、きちんと管理されているかどうか定期的に査察します。

 楽天側は個人情報の管理に気を配っていると思いますが、協力会社側の社員が故意に流出させようとした場合、それを楽天側が止めることは不可能です。それを保証しろというのはハッキリ言って無理難題です。イチャモンのレベル。楽天が保証してくれないと購入できないような信用ならない店舗を利用するのはやめましょう。

D(意味不明)の問題点

 もうこれはGIGAZINEが謝りたくないだけの負け惜しみとしか言えません。以下分かりやすいやり取り。

 GIGAZINE「楽天は1件10円で個人情報をダウンロード販売している」

 楽天「それは事実誤認です」

 GIGAZINE「事実誤認ってどこが事実誤認なんだ! 楽天は説明責任を果たしていない!」

 「1件10円で売ってますよ。いやそれ勘違いですよ」のやり取りに説明が必要とは思えません。楽天は「いちからか? いちからせつめいしないとだめか?」と言った心境ではないでしょうか。お疲れ様です。

まとめ

 GIGAZINEはメールアドレス漏洩の可能性にだけ注力していれば問題ありませんでした。むしろそれこそが楽天問題の本質でした。しかしムリに叩こうとした結果、現在は訴訟リスクまで背負ってしまっています。

 一体何がGIGAZINEをここまで全力で走らせているのでしょうか。僕にはその理由が想像できません。元Livedoor社員という肩書きがそうさせているのでしょうか。それとも、広告出稿を断られた?

 GIGAZINEはブログメディアとしての規模は日本一です。そのため、影響力も信用もあります。どうして危険を冒してまでこんなことをしているのか分かりませんが、その力をもっと既存マスコミができない有効なことに使って欲しいものです。

コメントを書く前に読んで欲しいこと

  • デジタルマガジンは楽天を擁護しているわけではありません。ブログメディアとしておかしい記事に対しておかしいと発言しているだけです。GIGAZINEの記事にケチつけてる→楽天派だ! なんて思考回路はショートさせて下さい。
  • 楽天側・店舗側からメールアドレスが漏洩している疑惑についてはこのまま追求して欲しいと思っています。
  • 少しは自分で調べるクセをつけて下さい。何事も鵜呑みにするのは危険です。

※5/30 12:40訂正。タイトルにデスノートネタを利用しましたが、一部スパムメール被害者の方より苦情を頂いたので修正を行いました。誠に申し訳ありません。

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