デジタルマガジン

2009年04月03日 11:00

アリはいつ他のアリが死んでいると判断するのか?

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アリはいつ他のアリが死んでいると判断するのか?

© dunit

 アリは目があまり発達していないため、フェロモンをもとに行動しています。では、他のアリが死んだ時、アリはどうやってそのアリが死んだと認識するのでしょうか?

 1950年代、ハーバード大学の助教授エド・ウィルソンはこの疑問を持ちました。そしてアリの観察を続けた結果、他のアリがそのアリが死亡したことに気付くまで2日ほどかかることを見つけました。

 アリが死亡した時、他のアリはそのアリをつかんで墓地と称されているゴミの堆積所へと運びます。エドは、死亡してから何らかの科学信号(フェロモン)を発するのに2日かかっているのだと考えました。

 調査の結果、死亡したアリから『スカトール』(糞便の構成要素)、『トリメチルアミン』(腐った魚のエキス)、このほか人間の体臭に悪影響を与える脂肪酸のいくつかが発せられていることが分かりました。この時の調査のことを「研究室は下水道とゴミ捨て場、ロッカールームのニオイが混ざった悪臭がしていた」と、エドは語っています。

 そして、死亡したアリはオレイン酸の値が少し下がっていることがついに分かりました。さっそくエドは同じようなエキスを作り、公園に行って1匹のアリにそのエキスを1滴ふりかけました。

 すると、見事に他のアリはそのアリが死亡したと勘違いし、まだ動いているそのアリをつかまえるとゴミの堆積所へと捨てたのです。もちろん、そのアリは死んでいるわけではないのでまた住居へと戻ってくるのですが、戻ってくるたびに捨てられました。

 そのアリはおよそ1時間ほど、戻っては捨てられ、戻っては捨てられるという行為を繰り返したそうです。アリはフェロモンで自分が死んだことを仲間に告げていたのでした。

[ via NPR ]

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