デジタルマガジン

2008年09月16日 17:00

2,400もの不治の遺伝子疾患に打ち勝つ魔法の粉が2年後に発売予定

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© kirwilliam

 研究者は、これまで不治とされていた遺伝子疾患の症状を緩めることができる新薬『PTC124』が、2年以内に発売されるかもしれないと発表した。薬は2,400もの疾患に対応できるよう作られており、嚢胞性線維症やデュシェンヌ型筋ジストロフィーにも効果があるという。

 多くの遺伝子疾患は遺伝子の突然変異に起因しており、細胞が不可欠なタンパク質を作らなくなることから発症するという。新薬の『PTC124』は、細胞の遺伝子が突然変異しないようにする効果があり、投与することで遺伝子疾患の進行を止めることができるものだそうだ。つまり、投薬が早ければ早いほど良いという薬である。

 『PTC124』は、患者が飲みやすいようバニラ味の粉として提供される。これを水やミルク、またはジュースなどに溶かして食事と一緒に摂取する。研究者のスチュアート・ペルツ博士によると、新薬は多くの重い遺伝子疾患に対して効果があるという。

 「我々は、一刻も早くこの新薬を嚢胞性線維症の市場に出したいと考えています。もちろんそのほかの遺伝子疾患へのテストも重要ですが、この『PTC124』を投与された嚢胞性線維症の患者の症状が改善された事例があるからです」。

 『PTC124』は、イギリスの8,000人の嚢胞性線維症患者のうち10パーセントを助けることができる。また、マウス実験の結果からは筋ジストロフィー患者のうち13パーセントを助けられることが判明している。

 新薬は、全部で2,400もの疾患を治療できる可能性があり、各々の病気で苦しんでいる人々の5~70%に効果があるそうだ。全員を助けられるものではないし、根治するというわけでもないが、それでもこの薬は病気に苦しんでいる人々にとっては嬉しいものだろう。

 『PTC124』は2010年までに市場から発売されることが望まれている。

[ MailOnline via エルエル ]

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