デジタルマガジン

2008年06月05日 11:00

iPhoneは売れない

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 昨日発表され、瞬く間に日本のネット界を賑わしたAppleのiPhone。発売には爆発的に売れるのかというと、実際はそこまで売れないでしょう。理由は簡単、ユーザ層が少ないからです。

 AppleのiPhoneに興味がある人はどれだけいるでしょうか?おそらくほんのひとにぎりです。自分は興味持ってるって?ええ、わかります。ではあなたのお父さんは?それに奥さんはどうですか?あなたほどiPhoneの登場に興奮されていますか?私は「(auから)ソフトバンクに変える!」と言った瞬間「バカじゃないの」と見事に切り捨てられました。

 まず、iPhoneには日本で流行している「着うた」「ワンセグ」「お財布ケータイ」などの機能がありません。これは日本で販売するにあたって致命的です。もちろん私はこんな機能は使っていません。これを読んでいるあなたも使ってないことでしょう。使ってないのにどうして存在するのか?それはあなた以外の人が利用しているからに他なりません。

 中学生、高校生、大学生、OL、中高年のサラリーマン。このあたりは実際ほとんどの人が利用しています。そしてこの層は携帯電話にお金を使います。しかし、それらをユーザとして取り込むことができません。この時点で一般への普及は絶望的です。

 次に、私にとってiPhoneの魅力は「無線LANを気にせずにどこでもSafariが使える」というこの1点だけです。この「どこでもSafari」ですが、わざわざ移動中に携帯電話からPC向けサイトを見たいという人は少数です。携帯電話には携帯電話の専用サイトがありますし、今流行りのニコニコ動画だって携帯電話から見られます。私の持っている携帯電話は機種が古いから見られないですけど。

 私にとってiPhoneの目玉となっている「どこでもSafari」とは、言い換えれば「携帯電話のサイトが見られない」ということになります。この欠点も非常に大きいでしょう。予想される高い料金体系とも相まって、若年層の購入は絶望的です。

 では若者はどうか?「iPhoneいいですよ、iPodの機能もついてますし、どこでもネットが見られます。カメラも撮れますよ」。これで魅力を感じて貰えるかと言うと、ノーです。まずiPodはもうみんな持ってます。わざわざ携帯電話を買い換えてまで1つにまとめようという人はいません。そしてネットやカメラは今の携帯電話でも可能です。iPhoneにはウリと言える部分の魅力が弱いのです。

 最後にiPhoneの求めるユーザのハードルの高さです。実際iPhoneを自分にとって魅力ある携帯電話にしようと思ったら、自作アプリの導入などさまざまなことが必要になってきます。しかし、実際にそこまで行える人はほとんどいません。

 こんなに携帯電話やパソコンが普及した今でさえ、パソコンを専門的に扱う人はオタク扱いです。それだけ日本人にとってパソコンというものは取っつきにくいものなのでしょう。簡単なブラウジングや音楽、ゲームはできるけど専門的なことになるとちょっと。。。さすが文系が天下とってる国だけはあります。

 機能・価格・操作、その全ての面でiPhoneは日本に向いてないのです。ネット上での話題性は凄いでしょうが、現実にはソフトバンクのユーザ数がちょこっと増えるぐらいでしょう。数値にしてもおそらく携帯ユーザ全体の1%も移動はおきません。

 Geekにとっては魅力的なiPhoneですが、果たして日本でどこまで頑張れるか。そして王者DoCoMoはいつになったらAppleの要求をのむのか。PRADAケータイでは話になりません。このあたりの動向が今後注目されるところでしょう。でもまずは、iPhoneを早く発売して欲しいところですね。

※補足記事を書いています→iPhone 3Gは売れてなかった。ソフトバンクの松本徹三副社長が明言している(2011年7月29日)

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